Q:不動産の名義変更(相続の登記)の期限はいつまでですか?
A:不動産の名義変更(相続の登記)には特に期限というものがありません。なので現在の名義人が死亡してもすぐに手続きせずに放置してしまうケースが問題になっています。死亡から長年、名義変更をせずに放っておくと、住民票除票や戸籍の附票などの証明書が保存期限を過ぎて廃棄されてしまう。名義変更をしないうちにまた相続人が死亡してさらに相続人が増えるなど相続関係が複雑化してしまうというデメリットがあります。実際に当事務所に不動産の名義変更を依頼されたお客さまで、100年ほど名義変更をサボっている方がいらっしゃいました。その時に集めたおびただしい量の戸籍から存命中の相続人を確定させたところ40名以上になりました。顔も知らない遠縁の親戚も含まれていますので仕方なく裁判所に遺産分割調停を申し立てることになり、解決までに1年以上の期間を要しただけでなくお客さまに請求した報酬も通常のものとはまさに一桁違う金額になってしまいました。次世代に余計な苦労を引き継がせないためにも不動産の名義変更(相続の登記)は早めの手続きをお勧めしております。